自分に、ニンジン「エルメス ノマド」

P1000582雑誌や百貨店のチラシの惹句によくある“自分にご褒美”ということばが嫌いだ。今の自分には不釣合いな買物に言い訳している(させている)気がするから。ほんとに頑張ったのか?と突っ込みたくなるから。ちなみに妻と私は、頑張ったら○○を買おうとか、南の島へ行こうという自分を鼓舞する状況を“(馬に)ニンジン作戦”と呼んでいる。しばらく大変な状況が続きそうな時は、ニンジン・スケジュールを設定する。実現が可能そうな、そう遠くはない日程で、都内のホテルを予約したり、日帰り温泉を物色したり、買物の計画をしたり…。計画だけでも頑張れる。

この夏、仕事を変えた時に、新しい時計を買った。新作として発売された当時から気になっていた腕時計。エルメスのノマド。ちょっと贅沢かなと思いながら時計好きの妻とペアで。そういえば今までも何かの節目に時計を手に入れてきた。上海での仕事が一段落した時に、帰りの飛行機の中で買った(妻と共用できるボーイズ・サイズ)ブルガリのアルミニウム。ある試験に頑張って合格した際のお祝いに妻が買ってくれたボーム&メルシエ。入籍の記念はオメガのコンステレーション。

とても手が出ない金額ではなく、使う場所が限定されるデザインではなく、普段使いにできる手頃な価格帯の腕時計。そんな時計を使い分けている、ささやかな贅沢。飾ったり、大事にしまったりしておくのはかえって勿体ない。どんどん使える大好きなもの。そんな“モノ”だけがあれば良い。それは他の生活用品全てに言える。妻と二人で生活していくのに、さほど多くの“モノ”は必要ない。最小限、最低限、気に入ったものを大事に使う。使わなくなったものを人にあげたり、捨てたりしながら限られたスペース(狭い我が家のこと)を大事に使う。

ご褒美と言えるほど頑張ったか、今の自分には贅沢ではないか、分不相応ではないか。次に買えるのは、どんな時計か、いつ頃か。楽しみにしながら頑張ってみよう。…でも、ちょい○○(レオンな?)オヤジはちょっとなぁ。いかにも、というのは嫌だし。私たちの通っているスポーツクラブでよく見かけるジローラモさんは、ちょい良い感じだけど、イタリア男の色気にはとうてい勝てんしなぁ。…ぶつぶつ。

Comments are closed.

002184380

SINCE 1.May 2005